ソウルで地元の人が行くスーパー&市場ガイド!初心者・子連れでも安心

村松彩音

こんにちは、村松です。
韓国専門トラベルコンシェルジュとして、暮らしに寄り添う視点から、旅の中で見えてくる韓国の魅力をお届けしています。今回は、地元の人が日常的に通う大型スーパー3社の特徴を比較しつつ、広蔵市場をはじめとする伝統市場の楽しみ方、おすすめのお土産や便利な買い物術まで、実体験を交えてご紹介します。韓国語がわからなくても、子連れでも安心して楽しめる情報をぎゅっと詰め込みました。

この記事のポイント

  • 大手スーパー3社(Eマート,ロッテ,ホームプラス)を比較
  • 広蔵市場など活気ある伝統市場のグルメ情報
  • 買うべき定番お菓子・ラーメン・韓国のりを紹介
  • 韓国語不要のセルフレジや翻訳アプリ活用術
  • 子連れに優しいカートや授乳室情報も網羅

こんにちは、あなたの旅に寄り添うトラベルコンシェルジュの彩音です。

学生時代からバックパック一つでアジアを巡り、今ではすっかり韓国の魅力の虜になってしまいました。特に私が大好きなのが、現地の人の暮らしが垣間見えるスーパーや市場めぐり。きらびやかな観光地も素敵ですが、人々の活気や日常の香りが満ちる場所には、旅の醍醐味が詰まっているように感じます。

「ソウルの人って、普段どこで買い物してるの?」「韓国語が話せない初心者や子連れでも楽しめるかな?」そんなあなたの声が聞こえてくるようです。大丈夫、ご安心ください。

この記事では、私が何度も足を運び、心からおすすめしたい地元のスーパーと市場を、それぞれの楽しみ方や注意点とあわせて、たっぷりの愛情と実体験を込めてご案内します。さあ、一緒にソウルの日常へと溶け込む、とっておきの旅に出かけましょう。

ソウルで地元の人が行くスーパー大手3社の特徴

ソウルの地元民に人気のスーパーマーケット大手3社の店舗比較イメージ
– Eマートはオリジナルブランド商品が魅力
– ロッテマートは駅直結でアクセス至便
– ホームプラスは郊外型で品揃えが豊富
– スーパーで買うべき定番のお菓子とラーメン
– お土産に最適なおすすめ韓国のりセレクション
– 韓国語不要のセルフレジと翻訳アプリ活用術
– 赤ちゃん連れに優しいカートと授乳室情報
– 免税手続きタックスリファンドのやり方

ソウルでのショッピングといえば、コスメやファッションが注目されがちですが、地元の人々の台所である大型スーパーマーケットは、お土産探しや韓国の食文化に触れる絶好のスポットです。日本とは似ているようでどこか違う品揃えや陳列を見ているだけでも、異文化体験として十分に楽しめます。ソウルにはいくつかの大手スーパーチェーンがありますが、特に地元の人々に愛され、旅行者にとっても利用しやすいのが「Eマート」「ロッテマート」「ホームプラス」の3社です。それぞれに個性があり、目的や滞在エリアによって使い分けるのが賢い選択と言えるでしょう。これから、この三大スーパーが持つそれぞれの魅力と特徴を、私の経験を交えながら詳しくご紹介していきますね。

まずは、革新的なオリジナル商品で買い物好きの心を掴んで離さない「Eマート」から見ていきましょう。

Eマートはオリジナルブランド商品が魅力

韓国のスーパー・Eマートの棚に並ぶオリジナルブランド商品

韓国で最も店舗数が多く、地元の人たちから絶大な支持を集めているのが「Eマート」です。その人気の秘密は、なんといってもクオリティとデザイン性に優れたオリジナルブランド(PB)商品の豊富さにあります。

EマートのPB商品には、食品を中心とした「No Brand」と、より洗練されたライフスタイルを提案する「PEACOCK」という二つの柱があります。黄色いシンプルなパッケージが目印の「No Brand」は、「ブランドではなく、品質で勝負する」というコンセプト通り、驚くほど手頃な価格ながら味や品質は確か。私が初めて「No Brand」のポテトチップスを食べた時、「この値段でこの美味しさ!?」と衝撃を受けたのを今でも覚えています。紫いもを使ったチップスなど、日本では見かけないフレーバーも多く、お土産にすると必ず喜ばれますよ。

一方の「PEACOCK」は、少しお洒落なグルメ食品が揃うブランド。有名レストランの味を再現した冷凍食品や、世界各国の料理を手軽に楽しめるミールキットなど、見ているだけで食欲がそそられる商品が並びます。特に、ティラミスやチーズケーキといったスイーツ類は、専門店に引けを取らない本格的な味わいで、ホテルでの夜食にもぴったりです。

もちろん、PB商品以外にも、生鮮食品から日用品、衣料品まで圧倒的な品揃えを誇ります。広々とした店内は通路もゆったりしているので、カートを押しながらでも快適に見て回れるのが嬉しいポイント。ただ、店舗によっては中心部から少し離れた場所にあることも。しかし、その分、よりローカルな雰囲気を味わえるというメリットもあります。新しい発見と出会いたい、そんな知的好奇心旺盛な方には、Eマートは宝の山のように感じられるはずです。

さて、Eマートが「発見の楽しさ」なら、次にご紹介する「ロッテマート」の魅力は、また違ったところにあります。

ロッテマートは駅直結でアクセス至便

駅と直結しておりアクセスが便利なロッテマートの店舗入り口

旅行者にとって、これほど心強い味方はいないかもしれません。「ロッテマート」の最大の魅力は、その圧倒的な立地の良さにあります。特にソウル駅に直結している店舗は、空港鉄道(A’REX)を利用する旅行者にとってはまさに聖地。帰国日に立ち寄って、残ったウォンを使い切りながら最後のお土産探しをする、というのが私の定番コースにもなっています。

駅直結という利便性は、時間を有効に使いたい旅行者にとって何よりのメリットです。重い荷物を持って街を歩き回る必要がなく、買ったものをすぐにコインロッカーに預けたり、そのまま空港へ向かったりできる手軽さは、一度体験するとやめられません。店内には日本人観光客も多く、日本語表記やアナウンスが充実しているため、韓国語に不安がある方でも安心して買い物を楽しむことができるでしょう。

品揃えは、観光客に人気のお菓子や韓国のり、コスメなどが分かりやすくまとめられており、お土産探しに特化するなら非常に効率的です。定番商品はもちろん、「1+1」(ワンプラスワン)といったお得なセールも頻繁に行われているので、ぜひチェックしてみてください。

ただし、その利便性の高さゆえに、時間帯によってはレジが大変混雑することがあります。特に週末の夕方や帰国便が集中する時間帯は、長蛇の列を覚悟した方が良いかもしれません。また、あまりに観光客向けに最適化されているため、地元の人々の日常をより深く感じたいという方には、少し物足りなく感じる可能性もあります。とはいえ、初心者の方や、限られた時間で効率よく買い物を済ませたい方にとって、ロッテマートが最高の選択肢であることは間違いありません。

利便性のロッテマートに対し、次にご紹介する「ホームプラス」は、また違った魅力で地元ファミリー層の心を掴んでいます。

ホームプラスは郊外型で品揃えが豊富

品揃えが豊富な郊外型店舗ホームプラスの店内

「ホームプラス」は、先の二つに比べるとソウルの中心部で見かける機会は少ないかもしれませんが、地元の人々の生活に深く根付いている大型スーパーです。もともとは韓国サムスングループとイギリスのTESCO(テスコ)の合弁で始まった経緯があり、どこか欧米のスーパーを思わせるような広々とした空間と、合理的な陳列が特徴的です。

多くの店舗が郊外の住宅地に位置しており、駐車場も完備されているため、週末に家族でまとめ買いに訪れるというのが典型的な利用シーン。そのため、店内には食料品だけでなく、おもちゃ売り場やフードコート、衣料品店、さらにはカルチャーセンターまで併設されていることが多く、さながら一つの巨大なショッピングモールのようです。

ホームプラスの魅力は、その圧倒的な品揃えと、大容量パックの豊富さにあります。特に生鮮食品の鮮度には定評があり、店内で焼き上げるパンや、種類豊富なデリ(お惣菜)は、見ているだけでも楽しくなります。私が好きなのは、量り売りで購入できるキムチやナムルのコーナー。地元のお母さんたちに混じって、「これ、少し味見させてもらえますか?」なんてやり取りをするのも、旅の良い思い出になります。

また、ベビー用品やおむつの品揃えが充実しているのも、子連れファミリーにとっては見逃せないポイントです。旅先で急に必要になったものを調達するのにも非常に便利です。ただし、中心部からのアクセスは電車やバスを乗り継ぐ必要があり、少し手間がかかるのがデメリット。時間に余裕があり、レンタカーを借りている方や、少し足を延ばしてでもディープな地元体験をしてみたいという方におすすめしたいスーパーです。

三大スーパー、それぞれの個性が見えてきたところで、次は具体的にどんなものを買うべきか、私のとっておきリストを公開しますね。

スーパーで買うべき定番のお菓子とラーメン

スーパーマーケットで買える定番のお菓子とインスタントラーメン

韓国のスーパーに足を踏み入れると、まずそのお菓子とラーメンの棚の大きさに圧倒されるはずです。色とりどりのパッケージがずらりと並び、どれを選べば良いのか迷ってしまいますよね。ここでは、数ある商品の中から、私がいつも必ず買ってしまう定番品と、その魅力についてお話しさせてください。

まずお菓子ですが、外せないのはやはり「ハニーバターアーモンド」シリーズ。もはや説明不要の定番ですが、最近はきなこ味、わさび味、焼きとうもろこし味など、驚くほどフレーバーが増えています。いくつか買って、友人たちと味比べをするのも楽しいですよ。そして、私が個人的に溺愛しているのが、オリオン社の「コブクチップ」。亀の甲羅のような四層構造になっていて、サクサクとした軽い食感がたまりません。特にコーンスープ味は、甘じょっぱさが後を引く美味しさで、一度開けたら最後、一袋あっという間に消えてしまいます。

甘いものがお好きなら、ロッテの「マーケットオー」シリーズのリアルブラウニーもおすすめです。しっとり濃厚なチョコレートの味わいは、コーヒーとの相性も抜群。少し高級感のあるパッケージなので、目上の方へのお土産にも喜ばれます。

次にラーメンのコーナーへ。辛いものが得意な方には、やはり「辛ラーメン」が王道ですが、私がぜひ試していただきたいのは、三養(サミャン)食品の「ブルダック炒め麺」シリーズです。燃えるような辛さの中に旨味があり、一度食べると病みつきになる人が続出。チーズ味やカルボナーラ味など、辛さを少しマイルドにしたフレーバーもあるので、辛さレベルに合わせて選んでみてください。辛いのが苦手な方には、農心(ノンシム)の「ノグリ」がおすすめです。昆布だしの効いた海鮮風味のスープと、もちもちの太麺が特徴で、辛さも控えめ。袋の中に大きな昆布がそのまま入っているのもユニークですよね。

スーパーでの買い物は、まるで宝探しのよう。パッケージを見ながら「これはどんな味だろう?」と想像する時間も、旅の楽しみの一つではないでしょうか。

さて、お菓子とラーメンに並ぶ韓国土産の王様といえば、やはり「韓国のり」。その選び方にも、実は奥深い世界があるのです。

お土産に最適なおすすめ韓国のりセレクション

お土産におすすめの韓国のりセレクション

韓国のり、と一言で言っても、その種類は実にさまざま。スーパーの棚には、大きさ、厚み、味付け、オイルの種類まで、多種多様なのりが並んでいて、選ぶのに一苦労するかもしれません。でも、ポイントさえ押さえれば、贈る相手にぴったりの一枚を見つけることができますよ。

まず、一番ポピュラーなのは、ごま油と塩で味付けされた卓上タイプののり。薄くてパリパリした食感が特徴で、白いご飯を巻いて食べるのはもちろん、お酒のおつまみにも最高です。お土産用の定番として8個や16個パックで売られていることが多く、バラマキ用にも最適です。メーカーによって塩加減やごま油の風味が微妙に違うので、いくつか試してお気に入りを見つけるのも楽しいものです。私がよく買うのは「ヤンバン(両班)」や「ドンウォン(東遠)」のブランド。どちらも韓国では昔から愛されている定番で、安定した美味しさです。

健康志向の方や、少し変わったものをお探しなら、オリーブオイルやえごま油を使ったのりはいかがでしょうか。ごま油よりもさっぱりとした風味で、サラダのトッピングなどに使ってもお洒落です。また、最近では塩分を控えた「低塩のり」も人気。小さなお子さんがいるご家庭へのお土産にも安心ですね。

そして、私が特におすすめしたいのが、「キムジャバン」と呼ばれるフレーク状ののりです。細かく刻んだのりに、ごまやナッツ、小魚などが混ざっていて、ほんのり甘じょっぱい味付けがされています。これを温かいご飯にふりかけるだけで、絶品のおにぎり(チュモクパプ)が簡単に作れます。スープや麺類のトッピングにも使えて、料理の幅がぐっと広がる万能選手。かさばらないので、スーツケースの隙間に忍ばせるのにもぴったりですよ。

このように、のり一つとっても、選ぶ楽しみは無限大。次は、言葉の壁を乗り越えて、もっとスマートに買い物をするための秘訣をお伝えします。

韓国語不要のセルフレジと翻訳アプリ活用術

韓国語不要!セルフレジと翻訳アプリを使った会計方法

「韓国語が全く話せないから、レジでの会計が不安…」ソウル旅行が初めての方から、そんな相談をよく受けます。でも、ご安心ください。最近のソウルの大型スーパーは、旅行者にとても優しいシステムが整っているんです。

その代表格が「セルフレジ」。Eマートやロッテマートなどの大手では、ほとんどの店舗で導入されています。操作画面は日本語表示に切り替えられることが多く、日本のスーパーのセルフレジと使い方はほとんど変わりません。商品のバーコードをスキャンし、画面の指示に従ってクレジットカードや現金で支払うだけ。対面でのやり取りがないので、言葉の心配は一切不要です。もし操作に迷っても、近くにいるスタッフの方が身振り手振りで親切に教えてくれることがほとんどですよ。

それでも、商品の表示が読めなかったり、店員さんに何かを尋ねたかったりする場面は出てくるかもしれません。そんな時に絶大な威力を発揮するのが、スマートフォンの翻訳アプリです。私のおすすめは「Papago」。テキスト翻訳はもちろん、カメラで写した韓国語をリアルタイムで日本語に翻訳してくれる機能が非常に優秀です。商品のパッケージにカメラをかざすだけで、原材料や使い方が日本語で読めるので、アレルギーがある方や、中身をしっかり確認したい時にとても重宝します。音声翻訳の精度も高いので、簡単な質問なら、アプリを介して店員さんと会話することも可能です。

一つだけ注意点として、韓国のスーパーではレジ袋が有料の場合がほとんどです。会計時に「ポントゥ ピリョハセヨ?(袋は必要ですか?)」と聞かれることが多いので、エコバッグを持参するか、必要なら「ネー、ジュセヨ(はい、ください)」と答えましょう。セルフレジの場合は、画面で袋の要・不要を選択できます。

これらのツールを使いこなせば、言葉の壁はもう怖くありません。次は、小さなお子様連れの旅行で気になる、スーパーの設備について見ていきましょう。

赤ちゃん連れに優しいカートと授乳室情報

小さなお子様を連れての海外旅行は、楽しみな反面、不安なことも多いですよね。特に買い物中は、お子さんがぐずらないか、周りに迷惑をかけないか、気になってしまうもの。でも、ソウルの大手スーパーは、子連れファミリーへの配慮が行き届いているので、安心してショッピングを楽しめます。

まず嬉しいのが、ショッピングカートの種類が豊富なこと。日本のスーパーでもおなじみの、小さな子供を座らせられる椅子付きカートはもちろんのこと、私が初めて見た時に感動したのは、赤ちゃんを寝かせられるベビーベッド付きのカートです。まだお座りのできない月齢の赤ちゃんでも、ここに寝かせておけば、パパやママは両手を使ってゆっくりと商品を選ぶことができます。さらに、子供が二人いるファミリー向けに、自動車の形をした二人乗りのカートを置いている店舗も。子供たちはこれに乗るのが大好きで、退屈しがちな買い物時間も、楽しいアトラクションに早変わりします。これらの特殊なカートは、入り口付近のサービスカウンターで貸し出していることが多いので、探してみてください。

そして、赤ちゃん連れのパパ・ママにとって生命線ともいえるのが「授乳室(スユシル)」の存在です。Eマートやホームプラスといった大型店舗には、ほとんどの場合、清潔で広々とした授乳室が完備されています。中にはおむつ交換台、ミルクを作るための給湯器、電子レンジ、ソファなどが揃っており、まるでホテルのラウンジのように快適な空間です。個室の授乳スペースも複数用意されているので、プライバシーもしっかり守られます。場所がわからない時は、インフォメーションで「スユシルン オディエヨ?(授乳室はどこですか?)」と尋ねれば、親切に教えてくれますよ。

こうした設備が整っていることを知っているだけで、心の余裕が全く違ってきます。安心して、お子様とのスーパーでの時間を楽しんでくださいね。

買い物を満喫した後は、もう一つ忘れてはいけない大切な手続きがあります。賢く旅をするための必須知識、免税手続きについてです。

免税手続きタックスリファンドのやり方

せっかく海外で買い物をするなら、ぜひ活用したいのが「タックスリファンド(事後免税制度)」です。これは、外国人旅行者が購入した商品の付加価値税(VAT)などが、出国時に払い戻されるというお得な制度。韓国では、一店舗での合計購入金額が15,000ウォン以上(2024年1月より適用)の場合に対象となります。大手スーパーでの買い物は、あっという間にこの金額を超えることが多いので、手続き方法を覚えておいて損はありません。

手続きは大きく分けて2種類あります。一つは「即時還付制度」。これは、会計時にパスポートを提示するだけで、その場で免税された価格で商品を購入できるという非常に便利な方法です。ロッテマートやEマートなど、多くの大手スーパーのレジで対応しています。レジで「タックスリファンド、プリーズ」と言ってパスポートを渡すだけでOK。ただし、一回の会計での上限金額(700,000ウォン)や、滞在期間中の総購入額の上限(5,000,000ウォン)があるので注意が必要です。

もう一つは、従来通りの「事後免税制度」。こちらは、会計後にサービスカウンターなどで免税書類(リファンドチェック)を発行してもらい、出国時に空港で手続きをする方法です。スーパーのサービスカウンターで、レシートとパスポートを提示して書類を作成してもらいましょう。そして帰国時、空港の税関でその書類と購入品(未開封・未使用が原則)を提示してスタンプをもらい、隣接する還付カウンターでお金を受け取るか、クレジットカードへの返金を申請します。最近では、空港に設置されている自動払い戻し機(KIOSK)を使えば、パスポートと免税書類をスキャンするだけで簡単に手続きが完了するので、さらに手軽になりました。

どちらの方法が良いかは、買い物の総額や手間をどう考えるかによりますが、少額なら即時還付が圧倒的に楽です。免税は外国人旅行者に与えられた特権。少しの手間で旅費が戻ってくるのですから、ぜひ忘れずに活用してくださいね。

さて、近代的で便利なスーパーの世界から、今度は一気に時を遡るような、活気あふれる市場の世界へとご案内しましょう。

ソウルで地元の人が行くスーパーより通な市場- 広蔵市場で味わう本場の屋台グルメ

  • 望遠市場でローカルな雰囲気を満喫
  • 京東市場で探す漢方や珍しい食材
  • 通仁市場のユニークな弁当カフェ体験
  • 市場での値段交渉は可能?基本のコツ
  • ベビーカーは大変?子連れは抱っこ紐が必須
  • 現金は必要?市場での支払い方法まとめ
  • 市場で買える美味しいお惣菜と活用法

スーパーマーケットが近代的で快適な買い物空間だとすれば、伝統市場はソウルの「素顔」に触れられる、エネルギッシュで人間味あふれる場所です。迷路のような路地にひしめくお店、威勢のいいアジュンマ(おばさん)たちの声、食欲をそそる匂い。五感のすべてで韓国の文化を体感できるのが、市場歩きの最大の魅力と言えるでしょう。観光客で賑わう有名な市場から、地元の人しか知らないようなローカルな市場まで、ソウルには個性豊かな市場がたくさんあります。ここでは、私が特におすすめしたい4つの市場を厳選してご紹介します。それぞれの市場が持つ独特の空気感を、ぜひ感じてみてください。

まずは、グルメ天国としてあまりにも有名な、あの市場からスタートです。

広蔵市場で味わう本場の屋台グルメ

ソウルの市場と聞いて、多くの人が真っ先に思い浮かべるのが、この「広蔵市場(クァンジャンシジャン)」ではないでしょうか。100年以上の歴史を誇るこの市場は、まさに「ソウルの台所」と呼ぶにふさわしい活気に満ちあふれています。特に市場の中央に広がる屋台通りは圧巻の一言。ずらりと並んだ屋台から立ち上る湯気と美味しそうな香りに包まれると、誰もがお腹を空かせてしまうはずです。

広蔵市場の二大名物といえば、「ピンデトック」と「麻薬キンパ」。ピンデトックは、緑豆を石臼で挽いて作るお好み焼きのような料理。外はカリッと、中はふんわりとした食感で、玉ねぎの入った特製のタレにつけて食べると、香ばしさが口いっぱいに広がります。目の前の大きな鉄板で次々と焼かれていく様子を見ているだけでも、エンターテイメントとして楽しめますよ。

一方の「麻薬キンパ」は、その名の通り、一度食べたらやみつきになるという意味が込められた小さな海苔巻き。具材は人参とたくあんだけとシンプルですが、添えられたからし醤油につけて食べると、その素朴な美味しさに驚かされます。ついつい、もう一本、と手が伸びてしまう危険な一品です。

この他にも、新鮮なユッケやレバ刺しが食べられるユッケ通り、スンデ(豚の腸詰め)や豚足(チョッパル)、トッポッキなど、韓国のB級グルメが勢ぞろい。どの屋台も活気があり、アジュンマたちが手際よく料理を作る姿は見ていて飽きません。席は基本的に相席で、隣に座った地元の人と身振り手振りでコミュニケーションするのも一興です。観光客も多いので、簡単な日本語や英語が通じるお店も多く、初心者でも安心して本場の味を楽しめるのが広蔵市場の素晴らしいところです。

活気あふれる広蔵市場とは対照的に、もっと肩の力を抜いて楽しめる市場もあります。次は、若者にも人気のエリアにある、おしゃれでローカルな市場をご紹介しましょう。

望遠市場でローカルな雰囲気を満喫

もしあなたが、「観光客だらけの場所は少し苦手…」「もっと地元の人々の普段の暮らしに触れてみたい」と感じるなら、ぜひ「望遠市場(マンウォンシジャン)」へ足を運んでみてください。おしゃれなカフェや雑貨店が集まる弘大(ホンデ)エリアからほど近く、若者からお年寄りまで、幅広い世代の地元住民に愛されている、まさに「生きた市場」です。

望遠市場の魅力は、その気取らないローカルな雰囲気と、安くて美味しい食べ歩きグルメの豊富さ。アーケードが続く通りの両脇には、八百屋や魚屋、お惣菜屋などが軒を連ね、地元の人たちが夕飯のおかずを買い求める日常の風景が広がっています。そんな中で、観光客でも気軽に楽しめるのが、個性豊かなB級グルメの数々です。

私のイチオシは、市場の中ほどにある「望遠手作りコロッケ」。野菜やカレー、キムチなど数種類のコロッケが、どれも驚くほど安い価格で売られています。揚げたてアツアツをその場で頬張れば、旅の疲れも吹き飛ぶはず。もう一つ、行列が絶えない人気店が「キュスタッカンジョン」。甘辛いタレを絡めた鶏のから揚げ(タッカンジョン)のお店で、フルーツソースを使った爽やかな味わいが特徴です。カップで少量から買えるので、一人でも気軽に試せるのが嬉しいポイントですね。

市場で買ったグルメは、近くにある望遠漢江公園まで持って行って、ピクニック気分で味わうのもおすすめの過ごし方です。観光地化されすぎていないからこそ感じられる、穏やかで温かい空気。望遠市場は、ソウルの日常にそっと溶け込むような、心地よい時間を提供してくれます。

さて、食べ物だけでなく、もっとディープな韓国文化に触れたいなら、次に紹介する市場があなたの探求心を満たしてくれるかもしれません。

京東市場で探す漢方や珍しい食材

ソウルの北東部に位置する「京東市場(キョンドンシジャン)」は、これまで紹介してきた市場とは一線を画す、非常に専門的でディープな場所です。一歩足を踏み入れると、高麗人参やナツメ、シナモンといった漢方薬材の独特な香りが鼻をくすぐり、まるで別世界に迷い込んだかのような感覚に陥ります。ここは、韓国最大級の韓方(ハンバン)市場・薬令市場(ヤンニョンシジャン)を併設しており、韓国中の漢方薬材や農産物が集まってくるのです。

市場の通りには、乾燥させた様々な薬草や木の実、根っこなどが山のように積まれ、その光景は圧巻の一言。正直なところ、知識がないと何が何だかわからないものばかりかもしれません。しかし、お店のアジョシ(おじさん)やアジュンマに、例えば「冷え性に良いお茶が欲しい」「疲れが取れるものが欲しい」といった簡単な悩み(翻訳アプリを使ってもOK!)を伝えると、親切におすすめのものをブレンドしてくれることもあります。

漢方だけでなく、新鮮な野菜や果物、そしてごま油やえごま油をその場で搾ってくれる専門店も京東市場の名物です。店先に並んだ焙煎機から漂う香ばしい匂いは、それだけで幸せな気持ちにさせてくれます。搾りたての油は香りも風味も格別で、一度使うと市販のものには戻れないほど。小さなペットボトルに入れてくれるので、お土産にも最適です。

ここは観光客向けの場所ではないため、日本語はほとんど通じませんし、活気というよりは少し専門的な空気が流れています。しかし、だからこそ、本物の韓国の食文化の奥深さに触れることができる貴重な場所。好奇心旺盛な方、健康

まとめ

ソウル旅行の醍醐味、スーパーと市場でのショッピングを完全ガイド。地元民に愛される大手スーパー「Eマート」「ロッテマート」「ホームプラス」のそれぞれの特徴と、買うべき定番お菓子や韓国のりなどのお土産リストを詳しくご紹介。さらに、韓国語が話せなくても安心のセルフレジや翻訳アプリ活用術、子連れに嬉しい設備、お得な免税手続きまで、旅行者が知りたい情報を網羅しました。活気あふれる広蔵市場の屋台グルメなど、ディープな市場の魅力も解説しています。この記事を参考に、あなたの旅のスタイルに合ったお店を見つけ、ソウルの日常に溶け込むショッピングを楽しんでください。

よくある質問

韓国語が全く話せなくても、スーパーで問題なく買い物できますか?

はい、問題ありません。多くの大手スーパーには日本語表示が可能なセルフレジが導入されており、スマートフォンの翻訳アプリを使えば商品の詳細を確認したり、店員さんと簡単な会話をしたりすることも可能です。

旅行者にとって一番アクセスが良くて便利なスーパーはどこですか?

ソウル駅直結の「ロッテマート」が最も便利です。空港鉄道からのアクセスも良く、帰国日にお土産をまとめて買うのに最適な立地です。

赤ちゃん連れでも安心して買い物できる場所はありますか?

はい、Eマートやホームプラスなどの大型スーパーは子連れに優しい設備が整っています。赤ちゃんを寝かせられるカートや、清潔な授乳室(スユシル)が完備されていることが多いので安心です。

スーパーで買うべき、おすすめのお土産は何ですか?

EマートのPB商品「No Brand」の紫いもチップス、様々なフレーバーがある「ハニーバターアーモンド」、「ブルダック炒め麺」シリーズ、お土産に最適な「韓国のり」などが定番人気です。

ソウルの市場で有名な食べ歩きグルメを教えてください。

広蔵市場の緑豆チヂミ「ピンデトック」とミニ海苔巻き「麻薬キンパ」は必食です。また、望遠市場の揚げたてコロッケや甘辛い鶏のから揚げ「タッカンジョン」も安くて美味しいと評判です。

スーパーでお得に買い物するコツはありますか?

合計15,000ウォン以上の買い物で、外国人旅行者向けのタックスリファンド(免税)制度が利用できます。会計時にパスポートを提示するだけで割引される「即時還付」が簡単でおすすめです。また、「1+1(ワンプラスワン)」などのセールも頻繁に行われています。

伝統市場へ行くとき、注意することはありますか?

市場内は道が狭く混雑しているため、ベビーカーより抱っこ紐の方が動きやすいです。また、小さなお店では現金しか使えない場合もあるため、ある程度の現金を用意していくと安心です。

村松彩音

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
観光地とはひと味違う、地元のスーパーや市場を巡る旅は、韓国という国の素顔に触れられる貴重な体験だと思っています。私自身、買い物カートを押しながら、ふと目にしたローカルな光景に胸を打たれたことが何度もあります。この記事が、皆さんの旅に少しでも温かみや発見を添えるものになっていれば嬉しいです。機会があれば、今回ご紹介した市場の「持ち帰りグルメ活用術」や、スーパーで手に入る韓国家庭料理の材料とレシピなどもお届けできたらと思っています。これからも、日常の中にある旅の楽しさを一緒に見つけていきましょう。

タイトルとURLをコピーしました